訓練・キャンプ用品 〜解説と選び方のヒント〜


                      
 ●衣類関係
●活動着
 「活動着」は、キャンプ等長時間の活動または汚れることが予想される活動の場合に、制服の他に着用する活動用の服です。各部門によって若干異なっています。
ビーバー隊ビーバーキャップ以外は自由です。
カブ隊原則として、カブキャップ、カブシャツです。
夏季はTシャツ・短パンもOKの場合もあります。
ボーイ隊所定の作業帽、ネッカチーフ以外は自由です。
ベンチャー隊特に定めてはいません。

季節によって、これに上着(特に指定はありません)を着用することになります。
★防寒着
 冬場の寒い季節には、ジャンバー等の防寒着の着用ができます。
 特にカブは、制服は半ズボンとなっていますが、隊からの指示により期間を定めて「長ズボン」がOKとなります。

●ベレーとハットと作業帽(ボーイ隊以上)
 ボーイ以上の隊では、班や隊の活動に限り「正装(正帽)」の指示でもハットが着用できます。(地区や県連、日連の公式行事の場合はベレーです。)
 作業帽は、野外活動時や作業とときにかぶるキャップで、原則として団や隊で定めたのものを着用します。

 
 ●活動関係
★靴
野営靴 キャンプで履く靴を言います。履いたり脱いだりが楽な、通常の運動靴で問題はありません。できれは撥水・防水加工がしてあるものがいいですね。ソール(靴底)は滑りにくいものにしましょう。
活動靴 普段の集会等活動で履く靴を言います。履いたり脱いだりが楽な、通常の運動靴でOKです。
サンダル 安全上問題があるので活動用の靴としては不可です(活動でサンダルが必要な場合は別途携行品として指示します)。できるだけ、かかとが固定できる「スポーツサンダル」系にしてください。
雨靴 長靴のことです。特にキャンプには必要です。新規に購入する場合は、靴底(ソール)がブロック状のすべりにくいものを購入してください。
トレッキングブーツ
トレッキングシューズ
ボーイ隊以上では、ハイキングや長距離歩く場合、トレッキング等に使用します。特に荷物を背負って山道を歩く場合は、足の保護・安全の確保の意味からも、くるぶしを包み込むハイカットのブーツが是非ほしいですね。

★懐中電灯
 おすすめは、単3電池を2本使用するのミニマグライトAA。小型で明るく単三電池は入手しやすいしね。
 最近はLEDライトが出回ってきました。球切れがなく、電池の持続時間も長いし、高輝度のものも多くの種類が出ています。ものによっては特殊な電池を使用しているものがあります。入手のしやすさと経済性から言って、単三電池のものを奨めます。(単四電池のものは持ちが今イチ)
 また、手持ちタイプ(ハンディライト)か頭に取り付けるタイプ(ヘッドライト)かは、意見が分かれるところです。ハンディライトは、テントの中やちょっとした用足しに便利だし、かさばらないので持ち運びに便利。ヘッドライトは、両手が開放されるので、作業や移動の時に便利。むむむ、困った。ボーイ隊以上のキャンプでは、夜間作業を効率よく行うためにヘッドライトでしょうか。いずれにしても防水タイプのものを選んでください。


★小型シャベル(BS)
 園芸用のものをビニール袋に入れるか、専用ケースを作って持参します。既設のトイレがないキャンプ地でのトイレ用(この行為をキジ撃ち(男性)、花つみ(女性)と称します)に必要です。基本的に100円ショップのもので十分ですが、時には固い地面を掘る場合もありますので、ある程度の強度(簡単に曲がらないもの)を持ったものを。

★水筒
 大きな魔法瓶タイプのものは重くてかさばるので不可(小型のものはOKだけど容量が足りない)。ハイキング等短期間であれば500ccのペットボトルも代用可です。
 冬季のキャンプでは、お湯を入れて「湯たんぽ」として使うこともあるので、アルミ製の(例えばシグボトル)ものや、ホット用のペットボトルもいいかも。魔法瓶タイプじゃ湯たんぽにならないよ。
 必要な時に、すぐに取り出せるように、パックの中に入れずにケースに入れて持つようにしてください。よくハイキングでケースを肩からヒモで下げているスカウトを見ますが、安全上好ましくありません。ケースを作る(買う)場合は、腰のベルトに着用できるものを作ってください。

★シルバコンパス
 ボーイ隊以上のハイキングで必要になります。「シルバー」コンパスでなく、シルバ社製のコンパスです。オイル封入式の「タイプ3」がお薦めです。またはそれと同等かより高性能のものを用意してください(右写真)。丸い針がぐらぐらしている、いわゆる「方位磁石」(↓)ではダメです。スカウトの読図作業では、1度単位での精度が必要になりますので、必ず「タイプ3」以上のものを用意してください。
 また、コンパスのひもにの先には、スカウト用品の「座標定規」を是非つけておきましょう。重宝します。

★雨具
 雨具に関しては、良いモノを揃えることが大切です。
 材質にはいろいろありますが、雨の中の作業を考えるのだったら、防水透湿性素材であるゴアテックス(¥20,000以上)やドライライトテック(¥10,000程度))といった素材のものを選びます。形はレインスーツ型、そう上下セパレートのものを揃えてください。靴を履いたままでも脱着ができるように配慮したものもあります。初夏から初秋の暑い季節のキャンプだったら、ポンチョもいいでしょう。ちょっとしたテント周りの作業には十分です。
 昔からあるゴム引き合羽やPVCコートのものは、汗の逃げ場がない(水蒸気となって外に逃げられない)ので、汗によって服が濡れてしまいます。服が濡れたら、着替えなくてはならないので、余分な着替えが必要になってしまう・・・ということは、持ち物が多くなるということに繋がります。
 雨具こそ高性能のものをよういしてください。
 それと、小型軽量の折りたたみ傘が1つあると便利です。キャンプでのトイレの時とか、ハイキングでの突然の雨の緊急危難用に重宝します。パックの取り出しやすいところに入れておきましょう。

★防風防寒着
 天候はいつ変わるかわからないし、スケジュール通りに行動できずにビバークするかもしれない・・・そんな場合に必要となります。
 ハイク時に求められる防寒着とは、風を通さないことが第一、次に保温効果となります。防風については、雨具を利用することもできるので、その場合は保温面を考えて薄手のフリースを持参しましょう。
 キャンプの場合は、保温効果を優先して考えましょう。保温のシステムをよく考えて、身体の周りにデッドエアの層をつくれる、そんな素材のものを選びましょう。
 ウールは天然の優れた保温素材で濡れても保温力がありますが、かさばるのが欠点。フリースは軽くてコンパクトになり、濡れても繊維そのものに浸みこまないのですぐに乾きますが、防風面は弱のが欠点(最近防風タイプのものも販売されている)。ダウンは非常に軽くてコンパクトになる優れた素材だが、濡れるとアウト。総合的に見て、アウターが防風性のある素材でインナーがフリースになっているものを選ぶのがいいと思います。
 それから、防風防寒着は寒い時期だけのものではありません。夏のハイクやキャンプでも必要となります。

★軍手と手袋
 今、大量に出回っている軍手は「綿100%」ではなく化学繊維が含まれているため、焚き火や炊事などで熱を加えると溶けてしまいヤケドをしてしまうことがあるので注意してください(真っ白なタイプ:写真下左)。火に対して使うならば「綿100%(ベージュ色のもの:写真下右)」か革製の手袋を用意しましょう。 野営作業のために1つ革製の作業手袋を用意することをすすめます。
 革製手袋は、しなやかさと厚さが両立したものがいちばんですが、基本的には作業に重きを置いて手のひらが動かしやすい薄手のしなやかなもので、スムーズに握れる丁度良いサイズのものを用意してください。ホームセンターや作業用品店等で1,000円弱で買えます。
 焚き火用の厚手のものは、班で1双用意しておくとよいでしょう。

★折りたたみ椅子
 キャンプや隊集会で必要になります。オートキャンプ用の大型のものではなくて、座面の高さが30cmほどの高さの背もたれ付きのパイプのX脚の携帯性を考慮したものです。
 特に、カブやビーバー隊で使用する場合は、食卓の高さ(約60cm)の関係から、食事時の安全のためにも座面の高さが床から30cm程度のものが良いと思われます。BS以上が使用する場合は、食卓の高さは60cm以上になりますので、また、小さいものには体重(加重)制限がありますので、自分の体重と相談して、フィットしたものを用意してください。

●食器
 食器については、ビーバー隊やカブ隊では隊のものを使用します。
 ボーイ隊になると、アルミ製の食器もしくは小型コッヘルを勧めています。ベンチャー年代からは、ソロキャンプをしますので、直接ストーブにかけられる、小型コッヘルが必要になります。
 軽さを性能を考えると、チタン製のものが良いのですが、まだ高価ですので、アルミ製で良いと思います。スチール製のものもありますが重いのが難点です。
 構成は、器が2つ、皿が2つが基本です。これにカップと箸、スプーンがあればだいたいのシーンで大丈夫でしょう。    写真→スノーピーク「パーソナルクッカー#3」(@2,400)

●スプーンセット(チャウキット)
 我々の間では、別名「武器」と呼んでいます。これもキャンプ等で使用します。また、箸が付属していない場合は、別途「箸」を持参してください。木の割り箸は資源保護の観点から極力使用せず「竹」のものをにしましょう。
 また、皆が同じモノを使っていますので、必ず油性マジックで名前を書いてください。
 正直なところ、このセットのナイフとフォークはほとんど使ったことがありません。・・・と言うことは、家庭にあるスプーンと箸でも十分って事ですね。

●ナイフ
 ナイフといってもスプーンセットのナイフではありません。キャンプでの作業に使うナイフのことです。団ではビクトリノックス社のNLシリーズのものを勧めています。これは刃をロックできるためです。
 また、ナイフの種類によって使用方法が異なるため、ナイフの取り扱い方をスカウトに指導する場合、個別に対応しなければならなくなってしまいます。そのためにも同じモデルを用意してください。皆が同じモノを使っていますので、必ず油性マジックで名前を書いてください。
   写真→ビクトリノックス「ラックサックNL」(@4,800)

 ●寝具関係
●スリーピングバッグ(シュラフ)
 寝袋のことです。最近は安くて良いものが多数出ていますが、スカウトキャンプはオートキャンプではありませんので、自分で持ち運ぶことを考えて、軽量、高性能、コンパクトのマミー(人形)型のものを用意してください。
 現在の隊の活動形態から勧めているのは「モンベル」のスーパーバローバッグ#4or#5です。もし、たびだひ冬季のキャンプをしたり、また寒がりの場合は、同社の「スーパーバロウバッグ」か「ダウンハガー」の#3を勧めます。#3は夏の平地でのキャンプでは、暑くて使えませんが、掛け布団の様にして使えばいいんですね。山岳キャンプでは夏でも#3は必要です。
 レクタングラー(封筒)型は、寝心地はいいのですが、重くかさばりますので、持ち歩くことを考えると選択肢から外れます。
 ディスカウントショップのものは、やけに薄かったり、厚くても性能が悪かったりと、なかなか良いモノに巡り会えません。睡眠は、疲れをとり、明日の気力を養うものですから、快適な睡眠ができるように、できるだけよいスリーピングバッグを用意してください。
 冬の寒い季節のキャンプでは、寒さ対策としてスリーピングバッグの中に薄手の毛布やフリースを入れて使用しています。スリーピングバッグ中に入れるシーツを使うのも手です。ボアのシーツもあるようです。
   写真→モンベル「スーパーストレッチ・バロウバッグ#4」(@10,800)

●マット
 マットは、地面からの冷えや湿気を防ぎ、地表の凸凹を緩和するなど、快適な睡眠のために必要です。通常のキャンプだったら、表面がアルミ蒸着のエンソマット60cm幅のものでいいでしょう(ふつうのキャンプだったらオールシーズンこれで十分。@700)。
 荷物のカサを減らしたい時はエアマット(エンソマットよりも重い)、より断熱製を求める場合はリッジレストのものがいいでしょう(ホント暖かいです)。
   写真→カスケードデザイン「リッジレストマット:ロング」(@4,000)

 ●収納関係
●小型ザック(ハバザック)
 通常の隊集会やハイキング等に必要なものを入れて 持っていくときに使用します。
 ハバザックは、肩掛け式、背負い式のどちらにもなります。もちろんデイパックでもかまいませんが、容量が15-20リットルのものを勧めます。カブやビーバーのうち、または女子スカウトは体形にに合った「女性用」のモデル(写真下右)もありますよ。


ノースフェース w'sディーバ(@11,800)

●パック(ザック、リュックサック)
 呼び名は違っても同じものです。  ボーイ隊以上は長期キャンプや移動キャンプをするため、アタックザックタイプの背負う機能が高いもの(腰で重さを支えるので重さを感じさせない)を奨めていますが、使用勝手は今イチです。また、3ウェイパックと呼ばれる「背負う」「持つ」「肩から下げる」ことができ開口部が広いものが多数発売されています。これの方がテントの中では使い易いですね
。  ベストなものは、移動を考えて身体にフィットしたもので、荷物が取り出しやすく、テントで邪魔にならないもの・・・となりですね。容量はBSスカウトで40〜50リットル、VSスカウト以上で50〜70リットルくらい。担げる重さは多くても体重の1/3までと考えてください。
 最近は、3ウェイパックにローラーが付いているモノも出ています。結構便利ですよ。ただ、これを買う場合は、ハードシェルではなくソフトシェル(ペチャンコにつぶれる)ものにしましょう。ハードシェルは狭いテントでははっきり言ってジャマです。
 カブやビーバーの場合、特に購入する必要はないと思います。ハバザックに手提げバックで2泊3日のキャンプ程度の荷物は収容できます。安全のために両手を空けておけとは言いますが....はとんど車での移動となり、手に持つ距離はごく短い距離だと思いますので。
   写真上→モンベル「トライパック40」(@18,400)
   写真下→モンベル「シャワークライムパック50」(@20,500)


 ・・・というわけで
...いろいろ思いつくままに、書き表してみましたが、制服以外は、必ずしもボーイスカウトの需品部の製品である必要はありません。ただし、ディスカウント店の安物には飛びつかないでください。まだまだ、安かろう悪かろうの粗悪商品(重い、大きい、使いにくい、壊れやすい)がたくさんありますし、ボーイスカウトの使用目的・方法・形態にそぐわないモノもたくさん出回っていますので。

 我々指導者がキャンプ用品を選ぶ際の主なポイントは、「軽量」「高機能」「コンパクト」「信頼性」の4つです。、それを満たした後に色やデザインを考え、こだわりを加味していきます。通常の活動ではあまり差違はないかもしれませんが、移動キャンプ、ソロキャンプ、遠征、山岳キャンプなどでは、ひとつひとつを吟味した結果が、その行動における疲労や安全に大きく関わって(自分自身にはね返って)きます。ですから、限られた資金の中で、いちばん良いものを選んでいきたいですね。一度に揃えることはありません。必要なものから順に揃えていきましょう。

 また、集会等に持っていく前に必ずやっておいてもらいたいことは、「名前を書く」ことです。みんなが同じ様なものを使っていますし、なくした場合に所有者を特定できません。ザックからパンツまで、すべてのものに名前を書いておいてください。

 購入にあたってのご相談はいつでも受けております(Web Masterまでどうぞ)。

【2008.8.7 一部改訂】