●「技能章」ってどんな位置づけなの?
- 今回から実施される「技能講習会」は、今まで実施されてきた「技能章」を取得するための「講習会」ではありません。
- それは、本来の技能章というものは、皆さんスカウトの意欲と取り組みにより隊指導者の支援を得て、技能を高め、取得するものです。決して講習を受けて取るといったものではないのです。そして、技能章はターゲットバッジのように「知る」「体験する」「実行する」といったレベルではなく,さらに高度ないつでもその技能が「活用できる=役立てることができる」というレベルのものが求められます。更には、「技能章」を取得した後も、その技能を維持するだけではなく、さらに磨きをかけて、より高度で社会に役立てることができるように、常に準備(そなえよつねに)し続けていなくてはなりません。
- 技能章とは、それほどまでのものなのです。それだから技能章を袖に着けるということは、責任もありますし、自分の誇りとなるものでもあるのです。
●「スカウト技能講習会」ってどういうものなの?
- では、「スカウト技能講習会」は、何のためにおこなうのでしょうか。
- 残念ながら、いままで県連では、この技能章の取得の基準や位置づけが曖昧になってしまっていました。そのため、技能章の位置づけがどんどん低下して、本来技能章に求められる「価値」がなくなってしまい、魅力も、それを着ける誇りも、自分自身に対する責任もどんどん低下してしまったのです。
- それは、ボーイスカウトの最大の魅力である「バッジ」の価値、それをモチベーションとする進歩への取り組みの低下、憧れの先輩の消失・・・・要するにボーイスカウトの魅力そのものが無くなることに繋がってしまっています。
- この「スカウト技能講習会」は、特にスカウトに確実に獲得してもらいたい「野営章」「炊事章」「野営管理章」について、考査レベルを上げて価値を高めるのではなく、技能章の位置づけをきちんと理解して、スカウト自らが取り組んでいくことで取得できる、という本来のプロセスをきちんと押さえながら、何にどうやって取り組んでいけばいいのかに気づき、取得計画に沿って実行でるよう、皆さんを支援するものです。
●「スカウト技能講習会」はどういう構成になっているの?
- まず、次の図を見てください。
| ステップ1 |  |
ステップ2 |
ステップ3 |
- 講習会は、「野営章」「炊事章」「野営管理章」の3つのコースがあり(「野営管理章」は来年度から)、それぞれ3つのステップがあります。
- ●ステップ1
- これは、「野営章」「炊事章」「野営管理章」のどの技能章のコースを受ける場合でも、最初に受けなければならない共通ステップです。
- 県内の4カ所で、年度のほぼ前半に計画され、3時間の室内プログラムで実施されます。(どの回を受講しても同じ内容です。)
- 内容は、技能章の理解、レポート作成方法を基本形とポイントを学びます。
- また、ステップ2に進むための、課題(目指す技能章により課題は異なります)が示されます。
- ●ステップ2
- ステップ2は、自分が取得したい「技能章」のコース(「野営章」か「炊事章」)を選択して受講します。どの地区のものを受講してもかまいません。
- それまでに、ステップ1で提示された課題を、隊長の支援の下で作成して持参します。また、ステップ2に必要な物資を揃えて持参します。
- ステップ2は、年に2回、県内2カ所で実施されます。各自の都合で受講してください。ただし、ステップ3のスケジュールを確認することを忘れないように。
- ステップ2は、それぞれの技能章の課目に関連した、6時間の実技プログラムです。県連として共通の基準で行われますので、これを受講すると技能章の認定レベルが分かります。ただし、改めて伝えますが、この実技プログラムを受けても、その場で課目の認定はされません。
- そして、ステップ3に進むための課題が提示されます。
- ●ステップ3
- ステップ3では、ステップ2と同じ「技能章」のコースの受講します。
- ステップ2で指示されたレポート等を隊長の支援の下で作成して持参します。
- ステップ3は、年に2回、県内2カ所で実施されます。各自の都合で受講してください。どの地区のものを受講してもかまいません。
- ステップ3は、最終的なまとめを含んだ、3時間の室内プログラムです。
- ここで、学んだことを隊に持ち帰って、隊長の支援を得て、技能章の細目について、考査員の考査を受けるための仕上げと準備を行います。。
●講習会の展開(平成20年度)
-
| 月 | 共 通 ステップ1 | キャンプ | 炊 事 |
| ステップ2 | ステップ3 | ステップ2 | ステップ3 |
| 4月 | | | | | |
| 5月 | 5/11 3地区 | | | | |
| 6月 | 6/1 6地区 | | | | |
| 7月 | | 7/6 2地区 | | 7/20 6地区 | |
| 8月 | | | | | |
| 9月 | | | | | 9/28 3地区 |
| 10月 | 10/12 5地区 | 10/19 4地区 | | | |
| 11月 | 11/9 1地区 | | 11/2 2地区 | | |
| 12月 | | | | | |
| 1月 | | | | 1/18 1地区 | |
| 2月 | | | | | 2/11 5地区 |
| 3月 | | | 3/2 4地区 | | |
●スカウト技能講習会プログラムモジュール
-
- A.キャンプに関する技能
- ●プログラムの到達目標
- このプログラムに参加することでスカウトは次のことが達成できる
- 技能章の位置づけとそれを身につけることの意味を理解する
- キャンプに関する技能を身につけ,他のスカウトにその意味を説明し、技能を伝えることができる
- キャンプを安全に実施するための点検を含めた安全管理を実施することができる
- ●「キャンプ」プログラムの構成
-
| モジュール名 | 時 間 | 場 所 | 内 容 |
| 共通1 | 3時間 | 屋内 | 技能章の理解,レポート作成方法の指導 |
| キャンプ2 | 6時間 | 野外 | 実技 |
| キャンプ3 | 3時間 | 屋内 | 認定,次への動機付け,記章着用の意味 |
- ●プログラムの内容
- (1) 共通1【3時間】・・・夜間・屋内での実施を想定して3時間とした
- §1 技能章とは
- 技能章はターゲットバッジの「知る」「実施する」からさらに進んで,その技能を「活用できる」ことが認定の条件であることを確認する。
- 野営章・野営管理章に関する考査項目を説明するとともに、なぜこの考査項目なのかを考えさせる。
- 技能章考査員の役割と考査までの流れを説明する
- §2 レポート・報告書の書き方
- 次の2つのテーマについてグループ作業を行い,レポートを作成する。
@野営章3「キャンプ地を選ぶ時の基本的な条件と自然環境を保護するための注意点」
A野営管理章3「朝と夜の点検の重要性と心構え」
- レポートの書式は示してよい。(表紙・課題・記述)
- レポートはグループ作業の結果をうけて,各自が作成する
- ※次回までの課題
○次回までの課題として野営章7・野営管理章4・7についてのレポート作成を指示する
○次回は2泊以上のキャンプに必要な個人携行品を準備し身につけて集合すること,リストを作成し持参することを指示する。
- (2) キャンプ2【6時間】・・・野外での実習を中心としたプログラム 〈前回指示した課題を預かる〉
- §3 個人携行品の点検
- 身につけてきた個人携行品をシートに広げさせる
- 作成してきたリストと指導者が用意したリストを照合させ,不足品がないか確認させる。
- 再びザックに収納し(収納の仕方を確認しながら),背負わせて移動させる(距離は500m程度とする)。正しい背負い方ができているか確認する。
- 最後に,講師から講評・指導を行う
- §4 テントの設営と正しい張り方の実演
- 家型テント,ドームテントはそれぞれ必ず設営する。
- 設営の後,特徴・用途・理想的な配置とその理由について説明させる。
- 昼と夜,晴天と雨天,強風時,綱の張り方,支柱・ソドクロス・換気窓・扉の取り扱いを理由と共に説明させる。
- 「説明させる」の部分はなるべく1人ずつベース方式で移動させながらがよいが,補助につく指導者の数により2〜3人で小グループでもよい(最大3名まで)。
- §5 野営工作
- 木,竹などの材料を用意し,キャンプ生活に必要な用具や設備を作成させる。
→具体的には、生活に必要な優先順位に従って。必要な結索法をマスターする。
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- §6 灯具の取り扱いと手入れ
- ホワイトガソリン,灯油,ガス,乾電池,ローソクの中から3つを選び(地区で準備できるものでよい)灯具を用意し実際に使用させる。
- 器具の取り扱い上の注意事項,特徴,手入れの方法、及び燃料の取り扱いと運搬時の注意事項については次回までのレポート作成を指示する。
- 同様に炊事用コンロについてもレポート作成を指示する。(炊事章3で作成したレポートがあればそれを再提出してもよい)
- §7 テントの格納
- §4で設営したテントを格納させる。
- この§では特に家型テントについて,(1)テント・フライシート,(2)グランドシート,(3)ペグの格納・保管にあたり行うべき処置について,きちんと実施されているか確認する。
- ※次回までの課題
○灯具の取り扱い,炊事用コンロの取り扱いについてのレポートを作成する。
○キャンプ報告書(参加記録)の作成。書式は県連で統一して準備する。
- (3) キャンプ3【3時間】・・・このプログラムも夜間・屋内を想定している。 〈前回指示した課題を預かる〉
- §8 キャンプにおける点検
- §2で作成したレポートをもとに,隊の固定キャンプにおける朝と夜の点検に必要な点検評価表にはどのような項目が必要か,グループ作業で話し合わせる。
- 話し合いの結果をもとに,点検評価表を作成する。
- §9 キャンプにおける安全管理
- 水辺のプログラムを含む隊キャンプ日程表を示し,キャンプにおける安全管理のポイントをグループ作業で話し合わせる。
- 話し合った結果をレポートにまとめる。
- レポートは各個人で作成するものとする。
- ※野営章の考査記録を返却
- §10 次へのチャレンジ
- §8で作成した隊キャンプにおける点検評価表をもとに,原隊へ帰って隊長と相談し点検を行い,報告書を作成することで野営管理章の取得に近づくことを伝える。
- 技能章は,各自がその興味関心や特技をもとにチャレンジするものであるが,ターゲットバッジと異なりその基本は取得後にそれが「実施&活用できる」ことであることを再確認する。
- 技能章はそれを獲得すればよいものではなく,その記章をつける以上はその技能が常に発揮できるよう研鑽を怠らないことが大切であることを説明する。
- 技能章を取得するためには技能章考査員への考査依頼が必要であり,隊長をとおして個別支援が受けられることを伝える。
- B.炊事に関する技能
- ●プログラムの到達目標
- このプログラムに参加することでスカウトは次のことが達成できる
- 技能章の位置づけとそれを身につけることの意味を理解する
- 炊事に関する技能を身につけ,他のスカウトにその意味を説明することができる
- ●「炊事」プログラムの構成
-
| モジュール名 | 時 間 | 場 所 | 内 容 |
| 共通1 | 3時間 | 屋内 | 技能章の理解,レポート作成方法の指導 |
| 炊事2 | 6時間 | 野外 | 実技 |
| 炊事3 | 3時間 | 屋内 | 認定,次への動機付け,記章着用の意味 |
- ●プログラムの内容
- (1) 共通1【3時間】・・・夜間・屋内での実施を想定して3時間とした
- §1 技能章とは
- 技能章はターゲットバッジの「知る」「実施する」からさらに進んで,その技能を「活用できる」ことが認定の条件であることを確認する。
- 野営章・野営管理章に関する考査項目を説明するとともに、なぜこの考査項目なのかを考えさせる。
- 技能章考査員の役割と考査までの流れを説明する
- §2 レポート・報告書の書き方
- 次の2つのテーマについてグループ作業を行い,レポートを作成する。
@炊事章6「簡易ろ過装置の設計」
A炊事章9「非常応急炊き出し30人前として適切な献立,所要材料および作業計画」レポートの書式は示してよい。(表紙・課題・記述)
- レポートはグループ作業の結果をうけて,各自が作成する
- ※次回までの課題
○次回までの課題として炊事章7・8・10についてのレポート作成を指示する
(ただし,すべて取り組まなくてもよい。「義務」ではなく自らの「やる気」であることを強調する)
○次回は防水マッチを作成し,簡易ろ過装置の材料とともに持参して集合することを指示する
- (2) 炊事2【6時間】・・・野外での実習を中心としたプログラム 〈前回指示した課題を預かる〉
- §3 かまどづくり
- 有り合わせの材料で3種類のかまどを作成する(地面を掘らないこと)
- 作成してきたかまどのスケッチを作成させる
- スケッチを報告書にまとめ,隊長の認印をもらって次回持参することを指示する
- §4 キャンピングストーブの取り扱いと手入れ
- ホワイトガソリン,(灯油),ガスのキャンピングストーブを用意し(地区で準備できるものでよい)実際に使用させる。
- 取り扱い上の注意事項,特徴,手入れの方法、及び燃料の取り扱いと運搬時の注意事項については次回までのレポート作成を指示する。
(野営章8で作成したレポートがあればそれを再提出してもよい)
- §5 調理
- 炊事章5の食材の中から適宜3種類の食材を選び,実際にキャンピングストーブまたは§3で作成したかまどを用いて調理させる。
- 作った野外料理に関するレポートを作成する(書式は県連で用意)
- 用紙を多めに渡して,これまで経験したキャンプでの調理経験をレポートに記入して,それをまとめ隊長に認印をもらうことで報告書が作成できることを伝え,次回提出を指示する。
- §6 簡易ろ過装置の作成
- 持参した材料をもとに,簡易ろ過装置を作成する
- §5の炊事の際に出た汚水をろ過し,効果を確認する。
- 記録をとり,次回に報告書を作成し持参することを指示する
- §7 薪拾い
- できるだけ近くの雑木林に出向き,スカウト自ら拾わせる
- 指導者で事前に樹種を確認しておく
- 樹木図鑑を県連で購入する(季節によって落葉する樹種もあるので,葉から検索する図鑑と樹皮から検索する図鑑を用意する)
- 自宅に持ち帰り,よく乾燥させておくことを指示する。
- ※次回までの課題
○キャンピングストーブの取り扱い・特徴・手入れについてのレポートを作成する。
○かまどづくり,簡易ろ過装置に関する報告書を作成する。
○調理報告書(実施記録)の作成。書式は県連で統一して準備する。
○薪をよく乾燥させておくことを指示する。
- (3) 炊事3【3時間】・・・このプログラムは屋外と屋内両方を使用することを想定している。
〈前回指示したレポート・報告書を預かる〉
- §8 薪に適した樹種の研究
- §7で集めた薪を各自持ち寄り,材の硬軟・火付きの難易・火持ち・火力について実際に燃焼させ確認する。この作業はグループ作業で行わせる。
(グループで取り組むことでいろいろな種類の樹種を体験できる。スカウトの前回の参加地区が異なるとより多くの樹種が得られる)
- 結果をもとに,評価表を作成する。
- ※野営章の考査記録を返却
- §9 次へのチャレンジ
- 技能章は,各自がその興味関心や特技をもとにチャレンジするものであるが,ターゲットバッジと異なりその基本は取得後にそれが「実施&活用できる」ことであることを再確認する。
- 技能章はそれを獲得すればよいものではなく,その記章をつける以上はその技能が常に発揮できるよう研鑽を怠らないことが大切であることを説明する。
- 技能章を取得するためには技能章考査員への考査依頼が必要であり,隊長をとおして個別支援が受けられることを伝える。
●講習後の技能章の取得までの流れ
- では、技能章取得の流れを再確認してみましょう。下の図を見てください。

- 番号に従って説明します。
- @この講習会で学んだこと、または自ら研鑽したことを、更に再確認(再実行)して、技能をより確実なものにします。自分で自信が持てるレベルに達したら、レポートであれば隊長に提出、実技であれば隊長の前でそれを実施してみます。
- A隊長は、それを確認し、未熟であれば更に習熟を促し基準レベルに達するべく激励・支援・アドバイスします。この段階で、隊長は「技能章」の認証レベルを知っていることが必要です。(野営章、炊事章、野営管理章については、今後県連において基準説明会が開催される予定です。)
基準レベルに達していると判断した場合は、考査を受ける準備(レポートの整理と清書、技能審査のための各種準備)を指示します。
- BCスカウトが準備したものを確認してOKであれば、隊長は「技能章考査員」に連絡をして考査を依頼します。考査員が分からない場合は、地区のプログラム委員に尋ねてください。適切な考査員を紹介してくれます。
- DE隊長は、考査員連絡して、考査の日程と方法(レポートであれば提出方法、実技であれば面接試験の日程と方法)の調整し、かつスカウトとも調整をし、考査の日程と方法を決めます。
- F指定された日時の指定された場所で受験します。
- G試験の結果は、隊長に通知されます。不合格であれば、隊長は再度習熟を促し基準レベルに達するよう支援します。合格であれば、技能章購入の手続きをします。
- H技能章の購入にあたっては、ただ申請しても受け付けてもらえません。考査員が認定署名した「認定書」が必要になります。隊長は、その写しを添えて、県連事務局に購入申請をします。
- I県連事務局では、所定の手続きの後、日本連盟に購入申請をし、隊長宛に「技能章」を送付します。
- J隊長は、それを受領したら、団委員会(進歩担当)に報告すると共に、隊集会等において、それをスカウトに授与します。
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