日本ボーイスカウト茨城県連盟
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県連情報

スカウト活動とアレルギー

 

 

◉アレルギー反応とは

 最近、「食物アレルギーで救急搬送 ! 」等のニュースをTVで見ることが多くなりました。ある統計によると、現代の子どもの半数近くが何らかのアレルギー症状を持っているということです。

 このアレルギー反応は、免疫のシステムが大きく関わっています。免疫とは、細菌やウイルスの様な危険物が体内に入ってきたときに、それを撃退したり追い出したりして、危険を排除する身体の保護システムです。ところが、体内に侵入したのが、危険でないものであるにもかかわらず、あやまって免疫のシステムが働き、体が本来不要な反応をしてしまうのがアレルギー反応です。危険でないものとは、例えば花粉や一部の食物などで、それらをアレルゲンと言ってします。

 ウイルスや細菌、アレルゲンなどが体内に侵入したときには、免疫細胞が働き抗体の1種であるIgE抗体が作られます。この抗体に反応する細胞がヒスタミンなどの物質を放出して、アレルギー反応が引き起こされるというわけです。

 

◉アレルギー反応の症状

 このIgE抗体に反応するアレルギーには、花粉症やぜんそく、食物アレルギーの多くやアトピー性皮膚炎の約半分があります。さらには、蜂の毒や薬剤などによるアレルギーのこのタイプです。下図にある症状のものは、いずれもIgE抗体に関係するアレルギーです。かゆみのあるもの、症状が皮膚などに表れるものの他、頭痛や嘔吐、腹痛といったものもあります。これらは通常は別の原因を考えてしまいがちですが、子どもが「体の調子がちょっとおかしい」と言ってきたら、アレルギーかも?! と疑ってみてください。

◉食物アレルギー

 乳児期の卵や牛乳などのアレルギーと異なり、4歳以降では果物、ピーナッツ、そば、甲殻類がアレルゲンになるケースが増えていきます。

 

 ❖食物アレルギーが疑われる症状

   □ある食物を食べた後にブツブツやかゆみが出る

   □ある食物を食べた後に皮膚が赤くなる

   □ある食物を食べると吐き気や嘔吐が起こる

   □ある食べ物を食べた後にくしゃみやせきが出たり、息苦しくなったりする

 

 最も多い症状は皮膚のかゆみ、じんましん、血管の浮腫、紅斑、湿疹、目のかゆみ、充血、大量の涙、まぶたのむくみ。そのほか、吐き気や嘔吐、下痢、血便、腹痛、口やのどのかゆみや腫れ、くしゃみ、鼻水、鼻づまり、せき、喘鳴などですが。アレルギーと気づきにくい症状もあるで注意が必要です。

 食事やおやつの後、2時間以内にこのような症状が出たら早めに受診します。全身に症状が出るアナフィラキシーを起こすと緊急を要するので、入団時や、活動時の健康調査で、できる限りアレルギーとその対処方法を把握しておくことが大切です。

 食物アレルギーの原因は、アレルギーを起こしやすい食品は、そのタンパク質が胃酸によって壊れにくく、IgE抗体を作らせやすいという特徴があります。特にアレルギーの頻度が高い食品7種には表示義務があり、続く20種は表示が奨励されています(下記)。

 ただ、最近は今まであまり見られなかった果物や野菜、芋のアレルギーが増えているようです。これらは加熱により原因物質が壊れることが多いので、果物や野菜は加熱して食べるといいでしょう。

 食物アレルギーが最も多く発症するのは1歳未満で、そのほとんどはアトピー性皮膚炎を伴います。4歳以降ではアトピー性皮膚炎と合併する例は少なくなり、このころ初めてアレルギーを発症する子どもは、大人と同様、果物、ピーナッツ、そば、甲殻類がアレルゲンとなる場合が多ようです。

 治療の原則は、アレルゲンとなっている食物の除去ですが、気付かずに食べてしまって皮膚や消化器の症状が出た場合は、抗ヒスタミン薬を飲ませます。しかし、喘鳴やせきが出始めたら、アナフィラキシーの兆候の可能性があるので、すぐに病院に搬送なくてはなりません。

 隊においては、毎年のアレルギーの調査、特にキャンプなど食事が伴う行事の前には、必ず健康調査にアレルギーの有無を含めて調査する事を忘れてはなりません。

 

○アレルギーを起こしやすい主な食物

詳しく掲載されているサイトです。こちらをご覧ください。