日本ボーイスカウト茨城県連盟
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県連情報

保護者の皆様へ

 

 

 

「家庭生活こそが、教育の出発点である」と言われているように、子供たちが心身共に健康で充実した人生を歩むためには、家庭で身近な人達の愛情に育まれたり、基本的な生活習慣を身につけたりすることは重要なことです。

 

 スカウトたちは、小学校、中学校、高校と進むにつれて、家庭外の生活が徐々に多くなっていきますが、社会的にはまだまだ指導・支援が不可欠です。一歩一歩スカウトたちが自立していくのを手助けするために、家族みんなでスカウト活動(=スカウティング)に関心を深めて、その教育活動に積極的な協力をすることにより、良い成果が期待できます。

 特にカブスカウトの活動では、修得課目や選択課目(チャレンジ章)とも、家庭で保護者の指導や手助けにより履修するものがたくさんあります。ビーバースカウトの活動では、保護者が一緒に集会に参加し協力することで、より安全で充実した活動をすることができます。そのため多くの隊で「保護者の会」などを組織して、履修のためのヒントについて話し合ったり、保護者間の親睦交流などを機会を設けています。

 

 スカウティングは、入口にあたるビーバーから出口のローバーまで、一貫した目的のもとで活動しています。 それはどんな目的なのでしょう? それは「社会の中で自分の特性を活かして責任をもって任務をこなし、かつ積極的に仲間や組織の調和を保ちつつ牽引し、そして、自分の生き方に責任がもてる、そんな社会人の育成」です。スカウト(ローバー)を卒業するときに、そのような姿勢・資質を身につけているように、子供の発達特性に合わせて5つの部門(ビーバー、カブ、ボーイ、ベンチャー、ローバー)を設けて、その年代の特性にマッチした方法で累進的にステップアップしながら、長い時間をかけて教育をしていきます。これは、隊や班・組の活動だけでは達成できません。家庭で、そして隊や組の活動で保護者の協力があって、はじめて実現・達成できるものなのです。

 

 では、スカウトたちが活動に参加したいと思うのはどうしてでしょうか。

 おそらくスカウト達は活動が「楽しい」から・・・ですね。きっとそれが原動力になっていると思います。では、どうして「楽しい」のでしょうか。

 それは・・・・・同じ目標を持つ仲間がいて、気持ちを分かち合うことができ、目標に向かって協力し、時には競い合って進むことができ、挫折感も達成感も共に味わえ、自分のニーズが満たされ、好奇心を刺激され、冒険心をくすぐられ、リーダーシップをとったり、従ってみたり、自分の知識や技能・能力を披露できたり、ともに励まし・励まされて苦しさを乗り越えたり、自分を律したり、ルールを守ることや責任・務めを果たすことでグループに貢献することの大切さと醍醐味を味わったり、新たなチャレンジしたり、極めたりして誉められたり、何かに気づいたり、感動したり、仲間の力に驚嘆したり、できなくて悔しい思いをしたり、またそれをできるように努力したり、互いに信頼し合い、高め合い・・・・・・等々。

 

 どうでしょう? これは1人では決して味わうことができないものです。班や組という環境と、班員・組員という信頼できる仲間がいるからこそ味わえ、培うことができ、大きな感動に繋がるのです。仲間と一緒にいたい・行動したいからこそ、彼らは、知識も技能も自分のものにすべく積極的に切磋琢磨し、ともに味わう体験や感動が貴重な財産となり、大きな成長をもたらすのです。スカウティングが少人数のグループ(班・組)を作って活動をするのは、自分が努力し協力した結果や個性を発揮した結果が、班という小社会に役立った貢献したという喜び味わえる機会が持て、それを自信へとつなげ、自分のものにし、さらにより良いものを目指していくことを狙ってのことなのです。

 そのためには、仲間がいつもそこにいることが肝要ですし、また、仲間と一緒の行動・活動は、この年代のスカウトたちの本能でもあるのです。

 

 ボーイスカウト運動は、知識を教える学校教育とは異なり、体験の中から自分の能力や資質を目覚めさせ、それを引き出す教育(=個性教育)をしています。人の豊かな人生は、学校教育だけで成し遂げられるものではありません。また、自分自身への教育は一生涯続くものです。スカウティングは、学校教育を補うと同時に、より豊かな人生を歩むための自分の在り方や関わり方を見つけられるのです。

 ですから、班集会や組集会、そして隊集会をなるべく休むことなく、仲間との関わりを大切にし、自分の資質を高め、開花し、またローバーまで続けることで、より良い社会人、そしてより豊かな人生を送るための地盤づくりをすることが大切なのです。それには、保護者の皆さんや我々成人の支援が重要なのです。

 

 ご理解、ご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。