日本ボーイスカウト茨城県連盟
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県連情報

ボーイスカウトにおける表彰

 

 

 ボーイスカウトは、表彰好きの団体とよく言われます。確かに、何かにつけ表彰をしていますよね。これは「褒めて育てる」ことが、この教育運動の原点だからなのです。

 創始者のB-P(ベーデン-パウエル卿)は、彼が軍隊の昇降としてインドに赴任したときに、それまでの軍隊の訓練をやめて小グループをつくり、それを互いに競わせるという訓練方法に変えました(今でいう「班制度」の始まりです)。そして、班ごとに競い合わせて、その勝者にささやかなプレゼントをしました。それを獲得するのを目指して、それぞれの班は互いに高め合い、大きな功績を挙げることができたのです。
 それが、今もゲームの勝者に贈るアワードとして脈々と受け継がれています。

 

 

●アワードについて

 

 まず、アワードについて説明していきましょう。

 アワードとは、隊活動において、対班競点(班対抗プログラム)の際に、勝ったり優秀な成績を修めた班に授与する「賞」のことで、スカウティングでは、何かしらの賞品(例としては隊指導者の手作りの小物で班旗や組旗に付けられるもの)を指します。(場合によっては「個人」に授与することもあります。)

 

 アワードを授与するにあたって、指導者として次のことを考えなければなりません。

   ・何のためにあげるのか

   ・どんな効果をねらってあげるのか

です。

 

【何のためにあげるのか】

  アワードを授与する理由は、スカウト個人や班・組の努力とその結果を認めてあげることにあります。

     がんばった→認めてくれた→ほめられた→嬉しい→次もがんばるぞ

 という、スカウト自身のモチベーションを上げること、次に繋げること、意欲を高めること、から個人の

 進歩につなげるためのツールがアワードなのです。

【どんな効果をねらってあげるのか】

  スカウティングでは「班」や「組」という単位での活動になりますから、協力する心、班・組を引っ張

 る気持ち(リーダーシップ)、それについてがんばる気持ち(フォロアーシップ)、そして、班・組とし

 てのモチベーションのアップ・・・すなわち社会人としての良い芽を育てることにあります。

 スカウトの「おきて」、カブ隊やビーバー隊の「やくそく」にもつながります。

 

 これらの効果を狙うには、もらえるかもらえないか・・・のドキドキ感と、勝って、もらえると思っていたのにもらえなかった・・・・どうしてだろう? と(単に勝つだけでなく、そこには何かが必要であることを)考えさせて、そこで出した結論を実践に移せる機会を提供して、良いと思ったことは「すぐにやる」という意識に繋げて、その意識を定着させることが大切なのです。

 例えば、ゲームで勝ったけれど、そこに何の努力も協力も(要はちかいとおきて&スカウト精神の実践)なかったら、あげない方がいいですね。

 どうしてあげられないかの理由を伝えてあげて、次への改善のアドバイスをしてそれを促す。その後の活動で(同じ日の活動でも、次の活動でもいいですね)改善が見られたら、タイミングを逃さず今度はアワードをあげるに至った理由(基準)を明確に伝えて、そこに至るのまでのプロセス・努力を讃えてあげてください。

 

 このように、アワードは、ただあげて満足させるもの(賞品)ではなくて、子供達の競争心を利用した教育のひとつのエサ(言葉は悪いですが)・ツールなのです。ですから、そこには教育的効果・効用がなくては意味がありません。ですから、乱発はよろしくありませんね。

 

 また、個人が付けるアワード、班期や組旗につけられるアワードは、それぞれ別なものを用意することもいいかもしれません。

 ある隊では、隊集会でいちばん良い結果を出した組を「優秀組」として、持ち回りできる大きな優秀組章を作って組旗につけていました。隊集会の最後にそれを隊長に返却して、次の優秀組がそれを付ける・・・なんてことをしていました。シンボル的に年間を通して継続的にそれを使うことで、隊全体の活動の向上に繋げていたようです。毎回アワードを作らなくて済むといった別な側面もあったようですが。

 

 スカウトの進歩記章に込められている意味合いも同様です。「もらってうれしい」「うれしいから次もがんばる」といった、努力に対して形(バッジ・アワード)として認めてあげ、達成感を味わわせ、次の取り組みへの意欲を持たせるためのものです。特に進歩記章は制服につけられるのですから、これらに加えてそれを着けてみんなに見せるといった顕示欲も満たしてあげ、それを個人の進歩につなげていく・・・んですよね。これはボーイスカウト独特の教育方法なのです。

 ぜひとも隊の指導者全員で相談して、よい授与の方法をみつけてみてください。

 

 

●地区や県連の表彰について

 

 まず、団の表彰とはちがって、地区や県連表彰は「規定」によって、その対象や範囲が決められています。ちなみに県連では「ボーイスカウト茨城県連盟表彰規定」によって定められています。
 その内容は、大きく「功労」と「功績」、そして「善行を褒めるもの」、「感謝の意を表すもの」の4つに分けられています。

 「ボーイスカウト運動に対し、その任務等に対して、良くやってくれました」という功労章には、県連有功章が在ります。
 「ボーイスカウト運動に対して、その発展のために顕著な業績がありました」という功績章には、県連特別有功章、スカウティング褒状、県連褒状があります。

 そして、「善行を褒めるもの」としては、善行章、善行綬、そして日日の善行表彰があります。

 更に「感謝の意を表すもの」には、県連感謝章、県連感謝状があります。

 県連における表彰は、基本的に1年に1度、年次総会の時に行われます。
 その手続きは、団や地区で表彰対象者を推薦し、地区の名誉会議で審査して、県連の名誉会議に推薦して、更にそこで審査をして、受章者を選出します。

 表彰の対象者は、20歳以上の指導者です。(善行章・善行綬、日日の善行表彰については、スカウトもその対象となります)

 

 

●日本連盟の表彰について

 

 日本連盟では「かっこう章」「たか章」等の功労章があります。
 それぞれの対象となる人を県連名誉会議で審議して日本連盟に推薦します。